ジェルネイル、水性マニキュア、水性ネイルのOEM製造工場の日美

ネイル製品に含まれるVOC(揮発性有機化合物)の健康リスク

ネイルは、自分を表現する手段であり、日常に花を添えるための美の技術です。 しかしその裏側には、これまであまり語られてこなかった「化学的リスク」が隠れているのも事実です。

その中でも「VOC(Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物)」は、ネイル製品の製造や使用において常に関わってくる成分の一つです。VOCは、揮発することで空気中に分散し、吸い込まれたり皮膚から吸収されたりして体内に取り込まれていきます。長期的な曝露による健康影響は、国内外の多くの研究で明らかにされています。

株式会社日美では、これらのリスクに誠実に向き合い、OEM製品を含めたネイル製品全般において「低VOC処方」の開発・導入を積極的に進めています。本記事では、VOCが人体や環境に与える影響について、信頼できる医学・化学的な根拠に基づいて解説するとともに、日美がなぜこの課題に真剣に取り組んでいるのか、その姿勢をご紹介します。

VOCとは

VOC(揮発性有機化合物)は、常温で容易に揮発する性質を持つ有機化学物質の総称で、ネイル業界では以下のような物質が使用されることがあります。

これらは揮発して空気中を漂い、施術者や顧客の呼吸・皮膚を通じて体内に入り込むリスクがあります。 とくに長期的・反復的な曝露は、慢性的な健康被害につながるおそれがあり、欧米諸国では厳しい規制対象となっています。

医学的・化学的研究が示す健康リスク

CDC(米国疾病予防管理センター)による報告(2018年)

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ネイルサロン従事者に対する調査で、以下のような健康影響が報告されています。

ボストン大学の血液調査(2019年)

ネイルサロン従業員の血液中におけるVOC成分(トルエンなど)の濃度が、勤務後に明らかに上昇していたことが報告されました。 これは、施術中に空気中の化学物質を吸い込んでいることの直接的な証拠とされています。

科学誌『Environmental Pollution』掲載研究(2019年)

サロン内のVOC濃度を測定した結果、ベンゼン・ホルムアルデヒドなどが基準値を超過している施設が確認されました。 

一般消費者にも影響はある

VOCは、施術者だけでなく、ネイルサービスを受ける一般の消費者にとっても無関係ではありません。特に以下のような方々は注意が必要です。

各国で進むVOC規制

株式会社日美では、これら国際的な規制動向を踏まえ、対応可能な原料選定と製品設計を行っています。

正確な情報の見える化を、すべてのユーザー様のために

ネイル製品は化学製品である以上、いかに低VOCであっても、適切な換気環境での使用は基本であり不可欠です。これまでネイル業界では、製品に含まれる有害成分や健康への影響といったトピックスは、「扱いにくいもの」として多くのメーカーが正面から語ってきませんでした。

株式会社日美は、このような状況を見過ごすことなく、世界中の規制動向や最新の化学的知見を常に収集・分析し、お客様に正確な情報を見える化しています。私たちは、「知らなかった」では済まされない時代において、安心して使える製品とは何かを、誠実に問い続けるメーカーでありたいと考えています。

株式会社日美の低VOC処方 ── OEM製品にも、安全の新基準を

日美では、以下の3つの柱を軸に、OEM開発に取り組んでいます。

⚫︎ 有機溶剤の使用を極限まで削減

揮発性リスクのある化学成分を極力排除し、代替成分を活用。

⚫︎ 規制対応を前提とした処方設計

EU、アメリカ、アジア各国の法令に対応可能な配合と表示対応。

⚫︎ 正確な情報提供・透明な姿勢

成分や処方のリスクも含めた「伝える責任」を果たします。

美しさは、安全性の上に築かれる

ネイルは美しさを届けるものであるからこそ、その裏にある「見えない成分」にこそ、真摯であるべきだと日美は考えています。VOCに関する正確な理解と、透明性ある対応が、ユーザーの健康と業界の信頼を守る第一歩です。株式会社日美は、今後も安心・安全な製品を追求し続けます。

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